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研磨布紙について(研磨布紙の構成)
研磨布紙は、基材、研磨材、接着剤の三主要原料からなっています。
これら三原料にはそれぞれ数種類あり、それぞれの組み合わせにより特徴のある研磨布紙が製造されます。
基材
研磨布紙のベースとなる基材には、綿布、洋紙、和紙などがあり、それぞれ強度や柔軟性などに特徴があります。
種類 | 記号 | 基材 | 特性 |
---|---|---|---|
綿布 | Xw | 太綾 | 重量があり、強度も備えた綿布。 ロールやベルトの基材として用いられることが多く、機械による重研削向けです。 |
Xw | 細綾 | 軽量で柔軟性がありながら強度も備えた綿布。 ロールの基材として用いられることが多く、機械による軽研削向けです。 |
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Jw | 平織天竺 | 軽量で柔軟性のある綿布。 ロールやシートの基材として用いられることが多く、主に手研磨向けです。 |
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クラフト紙 | Aw | 65~85g/㎡ | 薄手の紙で主にシート製品に用いられます。 |
Cw | 95~120g/㎡ | 一般的な研磨紙に使用されます。 主にシート製品に用いられます。 |
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Dw | 135~180g/㎡ | 適度な強度がある紙です。 主に機械による軽研削向けです。 |
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Ew | 200g/㎡以上 | 重量と強度のある紙です。 ベルトに使用され、機械による重軽研削向けです。 |
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和紙 | 和紙 | 柔軟性のある柔らかい紙です。 手研磨用として使用されます。 |
研磨材
砥粒(研磨材)には、溶融アルミナ、炭化ケイ素(カーボランダム)、ガーネットなどがあります。
粒度は数字が大きくなるにつれて目が細かくなっていきます。
溶融アルミナ(A、WA) | 褐色の人造研削材で、研磨布紙等に最も一般的に使用されています。 金属、非金属の研磨やブラスト等に広く使用されています。 |
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炭化ケイ素(C) | 粒子がシャープな形状をしている人造研削材です。 研磨布紙用、非金属へのブラスト、耐火材など広く使用されています。 |
ガーネット(G) | 硬度の高い、天然の研磨材です。 研磨布紙用、ガラス加工、石材の字掘りなど幅広い用途があります。 |
接着剤
接着剤にはグルー(膠)とレジン(合成樹脂)があります。
グルー(G/G)、オーバーレジン(R/G)、オールレジン(R/R)の3パターンで塗布されています。
グルー(膠) | 柔軟性に富み、細かく滑らかな仕上がりになります。 耐水性はなく、手研磨または軽機械の乾式研磨に使用されています。 |
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レジン(合成樹脂) | 強力な接着力を持ち、耐水性、耐熱性があります。 多くの研磨布紙に使用されています。 |